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地域情報サイトの運営が難しいということを改めて思い知った気がしました

地域情報サイトの「変わりゆく町田の街並み」を運営されている方が、Googleのコアアップデートの影響を受けたことでサイト閉鎖を示唆する投稿を行われていましたが、改めて特定のエリアだけを取り扱ったサイトの運営が難しい事であることを思い知るきっかけになりました。

Google検索のコアアップデートによる影響とサイト閉鎖の検討について | 変わりゆく町田の街並み<地域情報サイト>

個人運営のサイトの表示順位を下げるといった施策を行った今回のアップデートでは、新宿ニュースBlogも例外なく順位が落ちています。分かりやすい例で言うと「新宿 ニュース」のキーワードでこの数年間1位を維持し続けていたのですが、現在は朝日新聞が1番目と2番目に表示され、その下にXアカウントの新宿ニュースBlog、そしてdメニューニュースという順番になっています。過去にも比較的大きな事件が起きた際にYahoo!ニュースなどが数時間だけ1位に君臨するといった事はあったものの、今回のケースは記憶している中では初めての出来事であり、ここ数日は表示数回に対して0クリックという日が続いています。

もちろん、その他のページについても例外なく順位が落ち、ここ数カ月で最もアクセス数があったページも1位から88位前後まで下落し、中には「いかがでしたか?系サイト」が上位に入るケースもありました。具体的には、ここ3カ月で最もアクセスのあった日と一昨日を比較した場合、Googleでの表示回数は1/5に減少し、クリック数についても1/3まで減少しています。ただ、人の流れが大きく変わったとしてもサイト運営を辞めようという気にはならず、しばらくはだらだらと個人的に興味のあった内容を綴り続けていくつもりではあります。

以前書いたエントリーの中で、新宿ニュースBlogを完全に収益化し、ブログだけで生計を立てていこうと思っていた時期があるとお伝えしたことがありました。宗教系団体や芸能ゴシップで悪名高いサイトが登録されているのだから行けるはずと思い、PHP周りの勉強も若干追加した上でGoogle ニュース掲載などの各種申請を行いましたが、見事に弾かれてしまい、方針を転換したのですが、今となってはその時の心の折れ具合がある意味で良い方向に向いているのではないかとも思っています。不動産や株などの様に「もう一つの収入源」といった考え方を辞めたからこそ、今のモチベーションでやっていけているのかもしれません。

個人的な推察交じりで恐縮ではありますが、ロケタッチ新聞、ロケッツといった地域情報特化のプラットフォームが短期間で閉鎖されてしまった事を考えると、新宿に関する情報を扱う同様のブログも、おそらく「1サイトで生活できる」という水準になっているとは思っていません。新宿区などとコネクションがあったり、独自に別のニュースプラットフォームとのコネクションを持ち合わせていたりと、そういう形であれば生き残る手段は多少なりともあるとは思いますが、単にSNSと検索だけでお客さんを呼び込もうとする施策は、Googleの気まぐれで制御されてしまう以上、最早機能していないと断定してもいい時期に来ているかもしれません。

新宿駅周辺の情報を取り扱うサイト自体はここ数年で増加し、「単なる趣味」としてやっていなければ、恐らく当サイトはとっくに閉鎖していると思います。ただ、最近は内容が雑であったり、前後の文脈が間違っていたりと、本当に地元民でなければ間違えるはずのない情報を平気で載せているサイトの存在も確認しています。自身が配信している情報自体に大層な物があるとは微塵も思っていませんが、サイトを閉鎖、もしくは無期限更新停止という措置を取った後、そのようなサイトに「後任」の立場を持っていかれるのは嫌だな、と思ってしまう心を持ち合わせているのも事実ではあります。前述の通り、既に新宿ニュースBlogで収益を沢山得て生きていこうという気概は全くないため、SEOなどを完全に無視して最低400文字、計3段落といった最低限の情報を盛り込めるようなフォーマットを維持しつつ、マイペースにやっていくことが、今後も更新力を保ち続けていくための秘訣になるのかなと考えています。

では、今回のようなサイト存続の危機まで追い込まれてしまった場合どうすればいいのかという点については、いくつか解決策があると思います。基本的に地域情報を配信されている方なども個々の主張をなされているケースが少なくないため、例えばnoteやYouTubeで別の有益な情報を配信するというのも手段になるのではないでしょうか。オードリーの若林正恭さん、日本経済新聞を退職された後藤達也さんなど、おそらくテレビなどに出なくても最低限の生活ができるのではないかというような方もいらっしゃいますし、YouTubeを見ればYouTuberの方のみならず、声優の方などもメンバーシップ機能を活用されているケースがあります。数年前には一部で「有料メルマガ」という分野が流行したこともありましたが、これまで以上にその手法を取りやすくなったということを考えると、それがよりフランクな形になったと言えるのではないでしょうか。自分自身にファンを付けることで収益を上げるという、いわばファンクラブのやり方を取り入れる事になります。ここ数カ月決算面や「私事」で話題に上がりがちだったUUUMも、広告収入からクリエイターのブランド力を使った収益化にシフトしているため、サイト運営1つとっても多角的な収益源を気にする必要があるのかもしれません。

後藤達也|note
若林正恭|note

規約の問題もあるのであけすけには言えませんが、新宿ニュースBlogがこれらの手段を取ってサイトだけで生活していくには、少なく見積もっても1日当たりのアクセス数を130倍に増やし、1万回再生されるYouTubeの動画を毎日のように投稿し、Xのフォロワーを5桁台に、Facebookのフォロワーを7桁台にしないと無理だと思っています。もちろん新宿の情報を扱うのであれば、歌舞伎町の悪い部分という「最終手段」を使えばある程度容易に人を集める事は可能だと思いますが、そこまでして「新宿の情報だけで生計を立てていきたい」という気持ちは全くありません。今後も個人的に興味のある話などを中心に、のんびりと運営を続けていこうと思っています。ただ、これらの収益化の導入を全て否定しているわけではないので、特にXのサブスクリプションサービスなどについては最低限のサイト維持費を獲得するために今後導入するかもしれません。