選挙

政治系のお話をあまり取り上げなくなった理由

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かつて当ブログでは、様々なデモ活動などの情報を取り上げることがあり、実際に現地に行ってシュプレヒコールをあげていらっしゃる方々などを撮影しに行ったこともあります。現在も時事ネタとして、政治に関するお話を取り扱うことがありますが、選挙が行われる時以外は基本的に政治的な内容は扱わないようにしています。これについては、2度怖い思いをした経験があるためです。

1度目はウイグル地方で中国当局が行っている弾圧などに対し、新宿三丁目を中心にしたエリアでデモ活動を行うという姿をとらえた時です。東トルキスタンの旗などを掲げ、中国による「圧政」を批判するシュプレヒコールが何度も響き渡っており、当時はあまりデモ活動を真剣に見たことが無かったこともあって、その熱量に圧倒されながら、当時の映像を収めていました。

風向きが変わったのはYouTubeにデモ活動の動画をアップロードしてから数カ月後のことでした。いきなり再生回数が上がったかと思えば、コメント欄には「中国の工作員か?(本来は差別用語でした)」「監視には屈しない。かかってこい」などのコメントが相次いで寄せられました。今もこのコメントの意味は理解できないままでいるのですが、当時のネットでは顔を出してネット上で様々な主張をすることが「ご法度」にも近い空気感が流れており、今回の行動が一種の晒上げに見えたのではないかと振り返っています。突然の批判コメントに驚いたこともあり、特に何の断りもなく動画を削除し、現在はハードディスクの奥底に眠ったままになっています。もしあのデモが2021年に行われていたら、今とは全く違った反応になっているのかもしれません。

2度目の「恐怖体験」は福島第一原発の事故が発生してから2年ぐらい経った時の事です。地震が発生してから幾度となく原発の稼働に反対するデモ活動が行われてきましたが、このときも新宿駅西口などで大きな太鼓や軽トラックなどが道路を練り歩き、当時の政権などを批判するコメントが駅周辺に響き渡っていました。

デモ行進は「同じ目線の高さ」で撮影することが多かったのですが、今回はカリヨン橋などからデモの全景を撮影することができたため、どれぐらいの規模の団体なのかを一瞬で分かるよう、上からの撮影を行っていました。自身の他にも、周辺には団体関係者と思われる方が2人と、記憶が正しければ民放の腕章をつけている男性が1人、同じように撮影を実施していました。

デモ隊が小滝橋通りへ向けて歩いていく姿を見届けようとした瞬間、突如肩を掴まれて小田急ハルクの壁に追い込まれ、4~5人の男性に囲まれました。あっけにとられていると「お前何やってんだ?」「許可取ってんのか?」などと次々に質問され、身分を明かすためにブログをお見せするなどしていました。確か当時は「しばき隊」「カウンター」などの言葉が生まれ始めたころで、過激な右派系の団体の一員だと思われてしまったのかな、と思っています。

少なくとも2人の方はデジカメで撮影も行なっており、もし映像が残っているのであれば、これが生まれて初めて「顔出しでのネット出演」となるのですが、当時はそのような事を考える余裕もなく、ただただ怯えながら様々な質問に答えたのを記憶しております。ただし、あさま山荘事件で行われた「総括」のような内容ではなく、あくまでも身分を証明するためのやり取りだけなので、そういう意味では無断での撮影が、逆に相手方の皆さんを怖がらせる形になっていたのかもしれません。

どちらにしても事前に「取材許可」を得ていればこのような経験をすることが無かったのですが、政治的思想をベースとした各種勧誘を受けることが怖かったため、あくまでも個人の日記として情報を残しておきたいという思いがありました。そしてこれらの出来事がきっかけとなり、デモ活動の撮影については距離を取ることにしています。

新宿に関係する政治家の方をTwitterでフォローすることを控えているのも、これらの出来事が1つのきっかけとなっております。1年に1度程度、特に意味もなくTwitterをフォローしていただいている人の名前をチェックするのですが、中には新宿区議会議員の方や東京都議会議員の方にフォローいただくこともありました。ですが、いくら選挙ポスターなので名前を知っている方であろうと、これまでどのような功績を挙げられていようと、フォローすることで「お前はそっちの考えか」となってしまうことに怯えているため、誠に勝手ながらフォローを控えています。また、時々普通の飲食店の方も政治的な発言を行うことがあるのですが、極端な内容の場合は誠に勝手ながらリムーブの対応を取らせていただいています。

様々な企業の方から時折情報をいただくこともあるのですが、ご連絡いただいた団体が自民党であれ「泡沫政党」であれ、政治的な内容が絡むものであれば、一切タッチしないというスタンスを取っています。あくまでも民主主義にのっとった形で実施された選挙の結果などを「地元向け」に変換していくのが、当ブログにとっては程よい距離感なのかもしれないと考えております。